夜になかなか眠れなくて、悩んでいませんか。「眠らないと疲れてしまう」「寝坊したらどうしよう」と考えて、余計に眠れなくなることもあるでしょう。実は睡眠不足には脳の疲れが関係していて、休めれば不眠解決のきっかけをつかめるのです。
今回は不眠に悩んでいる方のために、自宅でも脳の疲れが取れる方法を紹介します。脳を休める効果を期待できる漢方もまとめたので、眠れる生活を送るヒントがわかることでしょう。
不眠には脳疲労が関係している?
毎日うまく眠れないと、悩んでいる方も多いことでしょう。実は脳の疲れが睡眠を邪魔していると、考えたことはありませんか。以下では不眠の原因とされる、脳疲労のメカニズムを解説します。
脳疲労とは
脳疲労とは、脳が感じ取ったりほかの器官に伝えたりするための、情報コントロールがうまくいっていない状態を指すのです。初期症状として便秘や味覚障害に加え、不眠も出ることがあります。
毎日うまく寝つけなくなった、夜中に目覚めてしまうことが多くなったとお悩みなら、脳が疲れているサインかもしれません。脳の疲れは進行しすぎるとイライラや不安がつのりやすくなり、うつ病や認知症につながるケースもあります。
ストレスが原因で脳疲労になることがある
脳疲労の主な原因として、ストレスがあげられます。現代はストレス社会といわれ、とくにパソコンやスマートフォンを使う機会が多くなりました。大量の情報をみすぎた結果、脳疲労につながりやすいといえます。
仕事がうまくいかないことや人間関係などのストレスも、脳疲労につながるといえるでしょう。なんとなく気分が優れない日が多くなったときは、脳が疲れているサインと考えてみましょう。
脳疲労は認知症や生活習慣病などの原因にもなる
脳疲労は病気につながる可能性もあります。そのひとつの例として、うつ病があげられます。眠れないなどのストレスを感じ続けた結果、精神を害するおそれがあるからです。不眠症改善の結果、うつの症状が軽くなるケースも多いといえます。
もうひとつは認知症です。認知症は一度かかると、生活に悪影響がおよびます。発症前に不眠症改善に努めることで、認知症の予防につながるでしょう。
生活習慣病にも注意しなければなりません。不眠の初期症状である味覚障害から、満足な食事をした気分を味わいづらくなり、糖分や塩分を余分にとって不健康にいたるおそれがあります。不眠症への対処は、食事のバランスを整えやすくするきっかけにもなることでしょう。
自宅で脳を休める3つの方法
不眠症の原因である脳の疲れを癒やす方法には、自宅でできることもあります。代表的な3つのやり方を以下にまとめたので、まずはひとつからでも実践してみましょう。
深呼吸を試しては?
深呼吸はストレスの解消に、たいへん有効な方法です。最初に4秒かけて鼻から息を吸いましょう。このときへその下にある、丹田に空気を送るイメージが大切です。吸いきったまま4秒間ストップすると、8秒にわたり息をゆっくりと吐きましょう。
目をつぶることで呼吸への意識が強くなるとともに、雑念をシャットアウトできます。息を吸うときより吐くときの方が、2倍長くなるように意識しましょう。
適度に水を飲んで血行を改善しよう
適度な水分補給は、脳の疲れの解決にもつながります。夏場の熱中症などを予防するためというイメージが強いかもしれませんが、気分をリフレッシュさせるためにも水分は役に立つツールです。
水を飲むことで血流が改善し、気分転換の役目も果たします。湯水よりも冷水や常温を飲んだ方が、のどごしがよくスッキリできるでしょう。
ほかの飲みものとしてコーヒーやお茶で息抜きをする方もいますが、脳疲労の解決にはミネラルウォーターなどが有効と考えられます。
全身の関節を伸ばしてみよう
とくにデスクワークを行っているなら、休憩時に全身の関節を伸ばしてみましょう。同じ姿勢が続くと血行が悪くなり脳が疲れやすくなるので、全身を伸ばすことによる筋肉の刺激がおすすめです。
自宅でテレワークなどをしていたり、寝る前だったりしたら、仰向けに横たわってから両腕を上向きに伸ばしてみましょう。力を入れすぎない形で、両ひざや足首を伸ばすこともおすすめです。両腕両足を伸ばした体勢のまま10秒キープすることで、効果を実感できることでしょう。
脳を休めるのに有効な漢方2つは?
脳の疲れを休めるにあたって、漢方も有効です。以下では仕事へのモチベーションをあげたり、不眠を解決したりするために役立つ漢方を、2種類にまとめました。
気力が出ないときには補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
仕事へのモチベーションアップには、補中益気湯がおすすめです。日ごろの食欲がない場合や、体のだるさを改善するうえでも注目を受けています。
忙しさが続くと、体力が減ったと実感する方も多いでしょう。補中益気湯を飲むことで、体力の回復を実感でき、メリハリのある生活に戻れるかもしれません。衰えた胃腸の働きを促したり、あらゆる疲労を取り除いたりすることにも、補中益気湯は有用です。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)でも不眠解決の可能性
柴胡加竜骨牡蛎湯は、不眠解決に直接働きかける漢方として注目を受けています。ストレスや悩みなどで眠れないという方は、試してはいかがでしょうか。
服用により体の火照りを冷まし、精神面でのリラックスを望めます。眠れないときに脳の働きが冴えすぎていると感じる方も多いかもしれませんが、柴胡加竜骨牡蛎湯を服用すれば脳のリラックスもできることもポイントです。日ごろからネガティブなことが多く、うまく立ち直れない方にはおすすめの漢方薬といえるでしょう。
まとめ
不眠には脳の疲れが関係していると考えられます。脳の働きが冴えすぎてうまく眠れないと悩む方もいることでしょう。脳をリラックスさせるために適度に水を飲んだり、体を伸ばすなどの軽い運動をはじめたりすれば、不眠の症状にもポジティブな効果が期待できます。
眠れない問題を解決するために、漢方も選択肢のひとつとして考えられるでしょう。補中益気湯や柴胡加竜骨牡蛎湯など、精神的な落ちつきを促す漢方薬も人気です。必要だと感じたら、まずは試してみてもよいでしょう。
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