脳の疲労は危険のサイン?脳が疲れることでどのような症状を招くのか解説!

現代社会には忙しい人が多くいます。目まぐるしく変わる世のなかについていけない人も、多いことでしょう。しっかり休めば大抵のことはなんとかなるはずと思って生活していても、思うように疲れが取れない気がするかもしれません。

 

そういったときには、もしかしたら「脳の疲労」が不調を引き起こしているかもしれません。今回は脳の疲労とはなにか、脳疲労が原因となって起こる症状を解説していきます。

 

「脳の疲労」ってそもそも何?

 

脳の疲労という言葉を聞いたことはあるでしょうか。「たとえ話なのでは」と思う方もいるかもしれません。しかし脳の疲労というのは、実際に身体の状態として起こりうるものです。

 

脳の疲労すなわち「脳疲労」とは、文字通り脳が疲れていて、正常に脳が働かなくなっている状態を指します。よくある疲労というのは「筋肉疲労」のことで、まず基本的には全身・あるいは腕や脚など一部の部位の筋肉に、多大な負担が継続的にかかります。

 

そうすると活性酸素や乳酸などが溜まっていき、やがて筋肉が正常に動かなくなる状態が有名でしょう。脳にも同じ症状が起こる可能性があるのです。

 

脳疲労の仕組みとは?

 

それでは脳疲労の仕組みというのは、どういったものなのでしょうか。

 

筋肉においては、疲労物質が溜まることで徐々に筋肉が動かせなくなるような状態をいいます。非常に簡潔に説明するとするならば、筋肉が脳に向けてSOSを発することも手伝って、休まないと筋肉が継続して動かない状態を招くという仕組みです。

 

これが脳にもそのまま起こるといってしまえばある種簡単ですが、脳というのは全身のなかでも特殊な器官といえます。脳は全身のあらゆる場所に命令を出す中枢的な役割がありますが、主に司令塔として動いているのは「大脳新皮質」と、「大脳辺縁系」です。

 

非常に簡潔にいえば、大脳新皮質は「理性」を、大脳辺縁系は「本能」をつかさどっています。そしてそのふたつの間には「間脳」といって、主に意識しなくても生存に必要な身体の動きを保つ、「自律神経系」を担っている場所があります。

 

脳とは政治でいう三権分立のように、主にこの3つの機関がお互いに関係性を保っているのです。さらに外部から入ってくる情報を的確に分配し処理することによって、その働きが保たれています。

 

しかしこれらの機関の働きを上回るような大容量の情報が入ってくると、どうなるでしょうか。まず本能をつかさどる大脳辺縁系が機能不全に陥り、大脳新皮質にも影響を及ぼしはじめます。やがてその影響は間脳にも達して、脳全体の働きが鈍ってしまうことが起こります。これが「脳疲労」の仕組みです。

 

脳が特殊なのは、それぞれの機関がお互いにメッセージを送りあっていて働いている点です。それぞれの機関が手いっぱいになることは、すなわちお互いのメッセージのやりとりが断絶されてしまうことを意味します。

 

そうした組織間連携の不調、たとえるなら「コミュニケーション不全」「家庭内不和」といったような状態で、全体の働きが破綻するというような動きをするのです。

 

脳疲労の原因とは?

 

それではこのように、脳が疲れて脳全体に不調が起きてしまう原因は、どういったところにあるのでしょうか。

 

主な原因としては、「ストレス」と「情報過多」があげられます。現代社会はストレス社会といわれていて、仕事や家庭でストレスを抱えている人が増えているのです。恋人関係や夫婦関係など人間関係においてもストレスを継続的に抱えることによって、脳の処理が刺激に対して追いつかず、機能不全に陥ってしまうのです。

 

また情報化社会として一定の成熟を果たした社会であり、世のなかには多種多様な媒体やデバイスから得られる雑多な情報であふれています。日々スマートフォンで情報を追うのが癖になっている人も、増えていることでしょう。それらがいわゆる「スマホ疲労」としてのしかかって、やがてその情報量に脳がパンクしてしまい、脳疲労を起こしてしまうのです。

 

脳疲労の症状とは?放っておくと重篤な疾患を招くことも!

 

こういった脳疲労は、具体的にどういった症状を招くのでしょうか。

 

まず脳疲労の兆候となる初期症状には3つあって、「便秘」「睡眠障害」「味覚障害」であるといわれています。兆候として、メインの症状としてまずみられてくるのは、味覚障害のように「五感に関する症状」です。食事をしても味が感じられなくなったり、嗅覚が鈍ったり、そうした症状が脳疲労のはじまっているサインとなります。

 

なかなか寝つけなくなったり、朝起きられなくなったり、頻繁に目が覚めてしまったりといった不眠症の症状が出はじめます。そして症状が進むと、なんとなくぼんやりとして飽きっぽくなってしまうなど、精神状態にも影響を及ぼしはじめるのです。やがてそれはうつ病や認知症といった症状に発展し、神経や精神に対する障害を招いてしまうのです。

 

また前述した味覚障害によって、味の濃いものじゃないと味を感じられなくなります。それにより塩分過多となって、やがては糖尿病・高血圧などの、生活習慣病を引き起こしてしまう場合もあります。

 

まとめ

 

今回は脳疲労とはなにか、その仕組みや原因を見渡しつつ、具体的に起こる症状を一通り解説しました。おそらく症状として最も実感に近いのは、「間脳」がつかさどる自律神経系の不調によるものでしょう。

 

こうした症状は全身に現れるので、生活全般に影響を与える可能性があります。とくに自律神経系は生活習慣にも依存するので、規則正しい生活、できる限り脳に負担をかけない生活を心がけるとよいでしょう。

 

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