日常生活に支障をきたす不眠症の原因

人間には睡眠が必要です。明確に活動限界が決まっているわけではありませんが、24時間の中で平均7時間は睡眠をすることが推奨されているのです。

 

しかし、眠りたいにも関わらず眠ることが出来ない『不眠症』という病にかかってしまうと、それがままならなくなってしまいます。そこで今回は、不眠症の原因や症状などについてご紹介いたします。

 

不眠症の症状

不眠症とは、さまざまな原因によって正常な睡眠ができない状態のことを指します。睡眠時間には個人差がありますが、24時間の中で必ず一定時間の睡眠を取るのが、正常です。しかし、不眠症になるとぐっすりと眠ることができなくなってしまいます。そんな不眠症ですが、大きく4種類に分類されます。

 

入眠障害

いわゆる寝付きが悪い状態のことです。一般的には眠ろうとしてから2時間以内に睡眠状態に入るのが正常といわれていますので、2時間以上経っても眠れない状態ですと、入眠障害に該当します。

 

これからご紹介する他の種類に比べて、不眠症の症状としてダントツで多いのがこの症状です。若い方でも多く該当します。

 

中途覚醒

眠りについた後に、頻繁に目が覚めてしまう状態のことです。睡眠維持障害と呼ぶこともあります。目が覚めてしまう時間帯や回数に関しては個人差がありますが、いずれの場合も一度の睡眠に対して数回は目が覚めてしまうのが特徴です。特に高齢者の方で起きやすい症状ではありますが、若い方でも一定数存在しています。

 

早期覚醒

普段眠る際には、何時までは眠ろうというようにおおよその起きる時間を決めるかと思いますが、その時間よりも2時間以上早く目が覚めてしまい、眠気を感じているにも関わらず、その後二度寝もできないというのが症状です。こちらも比較的高齢者の方に多い症状となります。

 

熟眠感欠如

ある程度の時間眠れたにも関わらず、朝起きた時点でぐっすり眠れた感じがしないという症状です。どれだけ眠ったとしてもよく寝たという実感が無いため、倦怠感や寝不足を常に感じてしまうのです。

 

不眠症によって起きる問題

人間は睡眠によって体や脳などを休ませています。しっかりと休ませることができていれば、スッキリと起床してその後の活動を充実した状態で行うことが出来ます。

 

しかし、不眠症などによってその睡眠が不十分になってしまうと、常に眠気やだるさを感じてしまい、その結果、集中力も著しく低下してしまうのです。寝不足だと感じているときに頭がボーッとする感覚を味わったことがないでしょうか。それはまさに集中力が低下していることを表しているのです。

 

また、疲労が解消されないという問題もあります。睡眠によって全身や脳が休息をしますので、その時間があまり取れていないことで、日中に蓄積された疲労がしっかりと解消されず、そのまま翌日に持ち越されてしまうのです。

 

一度であればその後数日の睡眠などでカバーできるかもしれませんが、不眠症のように1ヶ月以上その状態が継続してしまうと疲労は溜まっていく一方となり、限界を迎えてしまいます。

 

疲労と同時にストレスが溜まるのも問題です。スッキリとした正常な状態では感じることのない眠気やだるさに対して、ストレスを感じてしまうのです。

 

ストレスが溜まった状態は心身ともに悪影響を与えるためよくありません。そして、ストレスは不眠症の症状を悪化させてしまう原因にもなるため、悪循環に陥ってしまう恐れもあるのです。

 

不眠症の原因

不眠症にはいくつかの原因が考えられます。どの原因によって症状が出ているのかは個人によって異なります。改善の糸口を探るために、不眠症にお悩みの方はまずご自身がどれに当てはまるのかを知ることが大切です。

 

ストレス

知らずしらずのうちに普段の生活の中で感じたストレスによる影響が考えられます。仕事に関することであったり、職場の仲間や友人との対人関係、抱えてしまっている悩みなどがストレスとなり、睡眠の際についつい考えてしまったり緊張してしまうことでなかなか眠れなくなってしまうというわけです。

 

体内リズムの乱れ

朝目覚めてから日中は日光を浴びて活動し、夜になったら眠るというサイクルによって人間の体は正常な状態を保っています。しかし、夜ふかしを繰り返したり、夜勤などによってそのサイクルがずれてしまうことによって、自律神経の働きが低下し体内リズムが乱れてしまうのです。その結果夜になったら眠るということができなくなってしまうというわけです。

 

刺激物

飲み物や食べ物によってさまざまな刺激や成分を摂取していますが、カフェインやアルコールなどのように睡眠に対して影響を与える成分があります。本来であれば体が眠ろうとするはずが、刺激物の影響により妨げられてしまうというわけです。

 

睡眠環境

「明るい場所では眠れない」など、眠る環境も影響します。個人差はありますが、明るさや騒音、温度などが適していない状態ですと、熟睡できなくなってしまいます。

 

不眠症の改善方法

不眠症を改善するための方法ですが、大きく分けて2つ存在します。ぐっすりと眠れないというのは非常に問題ですので、いまお悩みの方はまずチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

眠る環境を作る

ぐっすりと眠るために効果的な行動を実践することによって、眠るための環境を作るという方法です。例えばスマートフォンやパソコンなどのブルーライトは刺激が強いと言われていますので、眠る前には見ないようにしたり、自律神経の働きを促すために湯船に浸かることで体を眠る状態へと整えていくなどが挙げられます。

 

薬の効果で整える

睡眠改善薬などを一時的に使用することで、サイクルを正常に戻して、ぐっすりと眠るという感覚を体に思い出させる方法です。薬に頼ってしまうと使い続けてしまうのではと不安に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。

 

あくまでも補助として一時的に使用するという意識が大切なのです。医師による処方の他、漢方薬なども存在しますので、ご自身に合ったものを試してみるといいのではないでしょうか。

 

まとめ

不眠症はただ単になかなか眠れないというだけでなく、不眠によってその他の問題も誘発してしまうため、非常に深刻な症状となります。すぐさま改善に向けて行動することが大切ですので、今回ご紹介した方法を参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

ありす薬局では、処方箋受付の他に漢方相談も行っておりますので、不眠症改善のサポートをいたします。お気軽にご相談ください。