アロマオイルには効能があるって本当?その歴史と海外での活用方法について

アロマオイルには効能があるって本当?その歴史と海外での活用方法について

アロマオイルといえば、その魅力的な香りが特徴です。しかしアロマオイルは、健康に関する効能としても大きな注目を集めてきたという歴史があります。

そこで今回はアロマテラピーの歴史や海外での活用方法を通して、アロマオイルの効能についてみていきましょう。

アロマオイル・アロマテラピーの歴史を知ろう

海外では広く普及しているアロマテラピーですが、その起源は古代エジプトにまでさかのぼります。ここではそういったアロマテラピーの歴史を見ていきましょう。

古代

香りの文化の発祥は、古代エジプトであると考えられています。古代エジプトではミイラをつくる際に、フランキンセンスやミルラを防腐剤として使いました。また薫香という、お香のようなものを使用していたという記録が残っています。マッサージ・式典・儀式のためにも、これらの香りが活用されていました。

またギリシャ人やローマ人も、化粧品や香りづけとしてアロマオイルを使用していたといわれています。薬品としての使用・避妊・口臭対策、二日酔い対策・シラミ駆除などにも活用されていたのです。健康に関わる効能を期待し、アロマオイルを活用していました。

とくに古代ギリシャでは、アリストテレスの弟子といわれているテオフラストスが、植物の活用や分類に力を注ぎました。そのほかにもインドやペルシャでも、アロマオイルを楽しんでいたという記録が残っています。

中世・ルネッサンス

中世には植物からアロマオイルを取り出すための、蒸留技術が発達しました。具体的にいつ頃から蒸留が始まったのかは、定かではありません。アラビアの医学者イブン・シーナーが書いた本には、アロマオイルの蒸留や医学への応用方法について、記されています。

また12世紀には、十字軍の騎士たちがハーブやアロマオイルの効能や、活用方法についての情報をもち帰りました。ヨーロッパ全体に、アロマオイルの知識が広まりました。

17世紀に最古の香水が誕生

17世紀になると、世界最古の香水がイタリア人のジョヴァンニ・パオロ・フェミニスによって発売され、人気を集めます。これはドイツのケルンで発売されたことから「ケルンの水」という、別名ももっています。当時は香水としてだけでなく、胃腸薬としても活用されていました。

このようにヨーロッパの貴族たちの間で、香水が重要視されるようになりました。とくにフランスのプロヴァンス地方は、香水の街として栄えたのです。

20世紀にアロマテラピーが誕生

アロマテラピーという言葉が生まれたのは、1930年に入ってからです。フランス人の化学者であるルネ・モーリス・ガットフォセが、やけどをした患部にラベンダーを塗り、その効能を発見したというエピソードが残っています。彼はその後アロマオイルの研究を続け、1937年にアロマテラピーという本を発表しました。

その後フランスではアロマオイルのもつ薬理作用に注目して、アロマテラピーが発展していきます。とくに殺菌や消毒など、薬としての効能に重きがおかれていました。

一方イギリスではアロマオイルを活用して、心と体のバランスを整えるという全体的なアプローチの方法で発展していきます。1978年にはロバート・ティスランドによって、体系的な学問としてまとめられています。

海外ではアロマオイルにどのような効能が知られているの?

日本ではまだまだ正式に、薬や化粧品としての使用が認められていません。しかし上記の歴史からもわかるように、海外ではアロマオイルの効能に着目したセラピーが多く行われています。

イギリス

イギリスでは、リラクゼーションを目的として、アロマオイルが活用されています。トリートメントサロンでは、自分の体調を相談することで、状態にあったアロマオイルをブレンドしてもらえます。全身にテラピーを受けられるのです。また最近では医療の場面でも、アロマテラピーを活用しようという動きもあります。

フランス・ベルギー

フランスやベルギーでは、メディカルアロマとしての効能により注目が集まっています。つまり症状に合わせて自己責任のもとで、内服するという使用方法がとられているのです。

乳糖でできた白い錠剤に、アロマオイルを垂らして服用するというやり方です。医師や自然療法士によって出される処方箋に、アロマオイルを調合したものが指定されることもあるといいます。

ドイツ

ドイツにはハイルプラクティカーという、自然療法士が存在します。ハイルプラクティカーは、ホメオパシーやハーブ・アロマオイル・イドロセラピーなど、さまざまな植物療法を組み合わせて治療を行います。ドイツでは国家資格として認定されているのです。血液検査なども行えて、医師と同じような位置付けとなっています。

まとめ

今回はアロマオイルの効能について、その歴史や海外での活用方法に注目してご紹介しました。遥か昔から、リラックスや健康促進の効果を期待して人々の生活に取り入れられてきたことがお分かりいただけたでしょう。ぜひともリラックスできる空間づくりに、アロマオイルを活用してみてください。

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